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NGO相談員

【お知らせ】「人」明日へのストーリー「未来は子どもたちが創る」[高知県]

2022.12.06

平成21年度1次隊/エジプト/幼児教育
岩崎 万里(高知県)

みなさん、こんにちは。わたしは2009年6月から2011年12月まで、幼児教育隊員としてエジプトで活動しました。振り返るともう10年以上前になるのですが、エジプトで過ごした時間は、今もこれからも大きな心の糧になっていくと思います。

【JICA海外協力隊を志したきっかけ】
JICA海外協力隊を志したきっかけは、高校生の時にどこかで目にした海外協力隊募集のポスターです。「途上国の子どもたちの笑顔に出会いたい!」と思いつつ、基本的にはインドアな私…。それまで海外に行った経験は台湾旅行のみということもあって、合格後、「異国で2年間も生活できるのか?」と不安いっぱいでした。出発前の飛行機まで悩んでいたのは、紛れもない事実です。

【現地での活動・生活】
現地での活動は、エジプトの幼児教育「詰め込み型・放任型」の現状に向き合い、「遊びから学ぼう」ということを目標に、保育現場で子どもたちと実際に遊んだり、保育関係者向けにセミナーを開いたりしてきました。1日中、保育園で椅子に座らされていた子どもたちが、私を見ると「今日は何して遊ぶ?」と目をキラキラさせて話しかけてくるようになった時は嬉しかったです。帰国前には、セミナー開催等の活動を一緒に進めていた保育園長から「当時自分の受けた教育は楽しくなかったから、今の子どもたちには楽しい教育を受けさせたい。」という言葉をかけていただきました。結果の見えにくい活動に不安になることも多かったのですが、知識や意欲のある人たちとの出会いが私の活動に向かう原動力となっていたように思います。
また、約2年半の活動の中で、生活は決して豊かではないけれど、おせっかいなくらいに優しいエジプト人にたくさん出会いました。同僚や大家さんはもちろん、交通量の多い道を一緒に渡ってくれる人、分かりやすいアラビア語で話してくれる人、道に迷っていると声をかけてくれる人…遠い異国だと思っていた国をこんなに身近に思えるようになったのは、やはりそこでの人との「出会い」と「つながり」だと思います。出発前までの不安だった思いは、エジプトの人たちのおかげで、いつのまにか安心に変わっていました。

【帰国後のこと】
前述のように、おせっかいなくらいに優しいエジプトの人たち。家族、親戚、友達…大切な人たちを、互いに大きな愛で包み合う関係性がとても魅力的でした。「日本は豊かなのに、どうして子どもが殺されたり自死を選んだりする人がいるの?」という問いかけに、複雑な気持ちになったことを覚えています。同時に、当たり前の様に小さな命も大事にしているエジプトから、学ばなければならないことが多くあるとも思いました。核家族化や少子高齢化、情報過多等で妊娠や子育てに不安を抱える日本社会。帰国後に保育関係者として、どのように子育て家庭と関わるかを改めて考える機会となりました。現在は高知県内で保育士として「地域子育て支援センター」に勤めています。子育て家庭と地域の人の出会いやつながりを意図的に見出すお手伝いをしながら、いつかエジプトみたいに大きな愛で包み合う関係性が生まれるといいなと願っています。

【遠いな…2年は長いな…と思っている方へ】
同じくそう思って出発まで不安いっぱいだった私ですが、1歩を踏み出すことで世界は本当に広がります!ボランティア活動をするということは、決して大きくてすごいことではないのです。「相手の力になりたいな」と思って助け合おうとする、日本に昔からある当たり前のこと、気負うことはないと思います。興味のある方は、「今」を大事に、ぜひ1歩踏み出してみてください。

【詳細】
独立行政法人国際協力機構ホームページ>JICA四国>「人」明日へのストーリー>「未来は子どもたちが創る」
https://www.jica.go.jp/shikoku/story/150.html


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えひめグローバルネットワークは、令和4年度外務省NGO相談員事業を受託しています。
http://www.egn.or.jp/ngo/ngo.html

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